広島市長メッセージ

 「第11回広島WPPCフラッグセレモニー」が開催されるにあたり、メッセージをお送りいたします。

 58年前の被爆体験を原点に核兵器廃絶と恒久平和の実現を訴え続けてきたヒロシマは、平和を願う世界の人々の願いにもかかわらず、今なお地球上に大量の核兵器が存在し、憎しみと暴力、報復の連鎖が断ち切られていないことを極めて遺憾に思っています。

 この地球は未来の世代から私たちの世代が、ほんの一瞬の間、借りているものであり、未来の世代に対する私たち人類の共同責任として、今生きている子どもたちの未来を豊かなものにしなければなりません。最低限、子どもたちの生命を守り、安全な環境をつくる責任があります。そして、世界の指導者が、広島・長崎の記憶と声そして祈りを素直に受け止め、核兵器廃絶への強い意志と、和解や人道を重視する勇気を持ち、真に平和な社会の実現のために取り組むよう努力し続けなければなりません。

 その意味で、毎年、世界各国から多くの参加者を得て、平和を祈る「広島WPPCフラッグセレモニー」が開催されることは誠に意義深く、関係者の皆様の平和への取組みに深く敬意を表します。今後とも、広島とともに平和と人道の21世紀を創り出す大きな力になっていただくことを心から御期待申し上げます。

 最後になりましたが、御参加の皆様の今後ますますの御健勝をお祈りいたします。

2003年8月6日
広島市長 秋葉 忠利

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